5年半ぶりに歌手活動を再開した宇多田ヒカルさんの「花束を君に」という曲が話題になっています。
この曲は大人気連続ドラマである、「とと姉ちゃん」の主題歌として書き下ろされた曲なのですが、その歌詞に多くの人が感動し、心を動かされているのです。
私も心を動かされた1人なのですが、実はこの曲の歌詞には深い真相があったのです。
この真相を知ってなお一層この曲を好きになりましたし、この曲に込められた意味を理解することで、また違った聴き方をするようになりました。
目次
宇多田ヒカルの母藤圭子
実は、この歌は宇多田ヒカルの母親である、故藤圭子さんに向けられたメッセージだったのです。
藤圭子さんは、宇多田ヒカルさんの活動休止中にマンションから飛び降りて自ら命を絶ってしまいました。
長年の間精神病に苦しめられていたそうで、宇多田ヒカルさんをはじめとした家族が、一緒に苦しみ、病気と向き合いながら戦ってきていたようです。
その母親の死に対する追悼の意が込められた歌だったのです。
直接死という言葉は使わずに、様々な言葉や言い回しを使って別れの時を表現しています。
「花束を君に」歌詞の意味
例えば、普段からメイクしない君が薄化粧した朝というのは、大切な人が亡くなり死化粧を施された朝ということを意味しています。
また、今日は贈ろう涙色の花束を君にというのは、悲しみながらも亡くなってしまった大切な人を花束を贈って見送ろうということを意味しています。
この花束という言葉には、感謝や敬意という意味が込められているのではないかといわれています。そして、実際に母親の密葬の際には、宇多田ヒカルの腕に花束が抱えられていたといいます。
これは彼女が実際に経験したことを元に作られているものだといえます。
洗練された言葉達が並べられている為、一見、悲しい歌には聞こえないのですが、言葉の裏の意味を知るととても深くて切ない思いを感じます。
つまり、この歌は大切な人を亡くす別れや悲しさを表現している歌だったのです。
歌に込められた想い
そして、この歌に込められているのは悲しみや切なさだけではなく、母親に対する思募です。
精神病になってしまった母親に複雑な気持ちも抱いていたようですが、自らが休止中に出産を経験したことで、母親に対する感謝の気持ちを強く感じたそうです。
それが歌詞の一部である、愛おしい人愛おしい人どんな言葉並べても君を讃えるには足りないから、という部分に表現されており、母親に対する伝えきれないほどの感謝の気持ちを素直に表現されていることがよく分かります。
このように、この曲には、とと姉ちゃんの主題歌として書き下ろされたという面と、自身の母親に対する想いが詰め込まれた面の2面があるといえます。
藤圭子さんが亡くなった後に宇多田ヒカルさんが発表した言葉と、この歌の歌詞がリンクする部分が多くあることからも、この楽曲に込められた想いがヒシヒシと伝わってきます。
「花束を君に」ヒットの秘密
もちろん歌詞のとらえ方というのは人それぞれですし、他にも違った考え方やとらえ方もあります。
しかし、私はこの真相を知ってから「花束を君に」を聞くと、なんだか胸が熱くなって涙が出そうになります。これは曲の1つ1つの言葉に沢山の意味が込められており、その深くて重い意味が、痛いほど私の心に響いてきているからかもしれません。
この曲を聴いている時は、自然と、両親であったり自分にとってかけがえのない大切な人を想うようになったのです。そしていつかくる別れの時にこの歌のように思えるように、送り出せるようにという風に考えています。
この曲が人気になった背景には、こういった人の心に訴えかける魅力が多くあるからだと思うのです。
既にこの曲を聴いたことがある人でも、こういった真相を知ってから歌詞に注目してまた曲を聴いてみると、きっと今までとは違った感情を抱くのではないでしょうか。
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