電通の過労死事件があり、私自身は全然大丈夫だと思うのですが、働きすぎの友人が気になるようになりました。
以前会ったときは、1ヶ月の残業時間が200時間近いと笑いながら言っていましたが、どう考えても異常な数字です。そのときも私が夜中の1時に会社の近くを通ることになっていた為、一緒に食事に行ったのですが、仕事着のまま出てきて、食事が終わったらそのまま会社へまた戻っていきました・・・
本当に心配です。人はどれくらい働くと倒れるのでしょうか?
目次
1ヶ月の労働時間
法律で定められた1ヶ月の労働時間と休憩や休日に関しては、厚生労働省のページに以下のような記載があります。
・使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
・使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
・使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
使用者というのは会社のことです。
これを見て、自分の会社と比較してみたのですが、うちの会社はちゃんと法律を気にしているようです。繁忙期は若干労働時間多すぎる時があるような気がしますが、残業代は出ますし、強制されるわけでもないです。
こうやって具体的に時間や日数が決められているのを見ると、意外とちゃんとしているなぁという印象です。ただ、それを守っていない会社がちゃんとしていないだけなんですね。
でもこれって、実際には難しい部分が色々ありますよね?例えば1時間休憩しても良いよってことになっていても、休憩できるような場所が無いとか、休みを取りたくても自分が休むことで会社に重大な損害を及ぼす危険がある場合とかはどうなるんですかね?大抵の会社では社則に「故意または過失により会社に損害を与えた場合、損害を賠償する責任がある」というような文言があります。
調べたところでは会社に損害を与えた場合、100%損害賠償しなければいけないという例はほぼ無く、よほどひどいミスで無い限り損害賠償は一切ないことが多いようですが、だからと言って自分が休んだら損害を与えると分かっていて休める人はそういないでしょう。こうやって労働時間が増えていってしまうこともあるんじゃないですかね。
過労で倒れる原因
1ヶ月の労働時間を見てみましたが、当然○時間以上働いたら倒れるという明確な時間はありません。月400時間働いても元気な人もいれば、200時間で倒れる人もいます。ではなぜ倒れたり過労死してしまったりするのでしょうか?
一つは、過労により心臓や脳にダメージが出るからです。過労死された人のデータから、心筋梗塞や虚血性心疾患などの心臓病や脳梗塞やくも膜下出血などの脳に関する病気を発症したことで死に繋がったというケースが多く見られるようです。
そしてもう一つは長時間労働による精神的ストレスですね。仕事ってストレスがたまるものです。他人に気を遣わなければいけなかったり、ミス出来ないところで集中したり。適度に休んでストレスを解消出来れば良いのですが、1日はどう頑張っても24時間しかなく、長時間働くことは単純にリラックス出来る時間が減るということになります。そうやってストレスが解消されずどんどんたまっていって、上記のように体に異常をきたしたり、精神的な異常が発症することもあります。
過労で自殺してしまうケースなどは、精神的なストレスが大きいのではないかと考えています。「過労」と言うと肉体的なイメージがありますが、電通の事件でも被害女性は「休日返上で作った資料をボロクソに言われた」など、精神的苦痛も訴えています。極端な話、仕事が楽しくてしょうがなかったら、過労になる割合はぐんと減るでしょうからね。
過労の対策
過労で倒れる前に、対策を覚えておきましょう。
まず過労で倒れるほどの状態が近づくと、何らかの前兆が現れる可能性が高いです。めまいや立ちくらみ、眠れなくなるなどが代表的な症状ですが、これらに加え先ほどお話した心疾患や脳疾患の前兆も含まれてきますので、とりあえず今これを見ているあなたは、最近何か体におかしいところは無かったかな?と思い出してみて下さい。
前兆で分かれば良いのですが、元々すごい頑張り屋さんや我慢強い人は特に気づかない内に進行してしまい、あるとき突然倒れるということになってしまいます。自分の感覚を信用せず、労働時間や休憩時間、休日の日数、仕事中の集中度などを考慮して、疲れていなくても敢えて適度に休憩時間や休日を取るということをして下さい。
また、人に頼る、弱音を吐くということも必要です。自分がいないと会社は大変なことになる!って無理してしまう人が多いですが、意外となんとかなるもんです。あなたがいなくても大抵はなるようになります。倒れた方がよっぽど大変なことですよ。
家族や大切な人のためにも、自分を大事にして下さい。
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