セルフネグレクトと聞いて、私も以前は近いものがあったなと思いました。
思い当たる節がある人、周りにそんな雰囲気の人がいるという場合、私たちはどうしていったら悲しい結末が防げるのでしょうか。
目次
セルフネグレクトとは
セルフネグレクトとは、セルフ(自分で、自分自身に対して)ネグレクト(無視する、放置する)ということです。
普通の人が普通にしていることが出来なかったり、敢えてやらない状態です。敢えてというのは、能力的には出来てもやる意欲や興味がないということです。自らすすんで自分を苦しめているわけではありません。
「そんなことか」と思うかもしれませんが、これは生命の危険を招く重大な問題です。
例えば以下のような症状があります。
- 食事をとらない
- 物を片づけない
- 風呂に入らない
- ゴミを捨てない
- 病院へ行かない
食事をとらなければ、腹が減りすぎてそのうち食べるだろうと思われがちですが、それでも食べずに餓死してしまったりするのです。
また、偏食や不衛生な環境で病気になっても病院へも行きません。そしてそのまま家で一人で亡くなってしまうという孤独死が相当増えているようです。
セルフネグレクトの原因
セルフネグレクトの原因の1つに認知症があります。一人暮らしの老人が認知症を発症してしまったら、セルフネグレクトになってしまうというのは想像に難くないですよね。
それ以外でもやはり精神的なものが原因となる場合が多いようです。
家族に虐待されて一人になってしまったり、一緒に暮らしていた妻や旦那が亡くなって一人になってしまったり、また若者でも引きこもりからセルフネグレクト化してしまうことがあるそうです。
一人になっても元気で楽しく暮らせれば良いのですが、虐待されたり配偶者の死などは精神的にもダメージが大きいです。そのダメージと孤独の相乗効果で徐々に取り返しのつかない状態になっていってしまうのではないでしょうか。
セルフネグレクトの対策
長い年月をかけて深刻な状況になってしまうと、なかなか治すことが出来ないようです。
孤立化しないようにと声をかけたり接したりしてあげようにも、本人が嫌がるわけですから難しい。無理に関係を持とうとすると余計に拒絶されることになってしまいます。
対策としては、重症化する前に周りが気付いてあげてコミュニケーションを取ったりして一人きりにさせないことです。
自分で自覚して助けを求めることが出来る人は、そもそもセルフネグレクトにならないのではないか?と思うので、周囲から助けの手を差し伸べるしかないのかなと思いました。
毎日の挨拶から始まり、他愛もない世間話などをしていくうちに、あなたと話すことが生きがいになり、抜け出すことが出来るかもしれません。
自分の経験からも思うのですが、セルフネグレクトになるのは生きがいや人生の目的、楽しみ、喜びなどが無いからだと思うのです。そういうものが見つけられたら、きっと大丈夫なんじゃないかなと思います。
孤独死(孤立死)について
私も少し前まで危なかったかもしれません。
自己分析すると、最初の失恋がショック過ぎてセルフネグレクトに向かっていた気がします。それ以来ずっと「死にたくない」と思ったことが無かったんです。別にいつ死んでもいいやと思っていました。
痛みや苦しみが嫌なだけで、それがなければ死にたい。でも自殺は家族などに罪悪感を残すから、事故で楽に死にたい。そう思っていました。
食事も適当で栄養失調気味になり、食べることにも全然興味がありませんでした。やりたいこともない、夢もない、欲しいものも特にない。
離婚してさらにひどくなって、あのままいったら孤独死していたかもしれませんが、今の嫁さんに救われましたね。今はやりたいこともあるし、美味しいものを食べたり出かけたりするのも楽しいです。
セルフネグレクトなどで孤独死してしまった現場を掃除する、特殊清掃の人の話を読んでいました。現場の画像付きで経緯なども書いてあり、すごく悲しくなりました。
孤独死してしまった人のことを、それまで出会ってきた人で大事に想ってくれていた人もいたでしょう。恋人や友達や家族などでも、愛してくれた人がいたはずです。
その人たちがこの姿を見たらどう思うんだろう・・・そう思ってとても悲しくなりました。
もし今少しでも自覚症状がある人、周りにそういう人がいるという人は、取り返しがつかない状態になる前に行動を起こして下さい。
あなたの一歩が人を救うかもしれません。出来る範囲でいいんです。近所の人とすれ違ったら挨拶でもしてみて下さい。
「他人に興味を持ってあげる」=「愛」です。愛の反対は無関心です。是非人に興味を持って見てあげて下さいね。
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